経営上これだけは押さえておきたい!2025年法改正10選

2025年には多くの重要な法改正が予定されています。本記事では、企業経営に大きな影響を与える可能性のある10の法改正をピックアップしてご紹介します。中小企業の皆様も要注目です。

1. 高年齢者雇用安定法の完全施行

2025年4月1日から、65歳までの雇用確保措置が完全義務化されます。定年制の廃止、65歳までの定年引き上げ、または65歳までの継続雇用制度の導入のいずれかを選択する必要があります。

2. 育児・介護休業法の改正

  • 小学校就学前の子を養育する労働者まで所定外労働の制限対象が拡大
  • 3歳未満の子を養育する労働者のテレワーク選択措置の努力義務化
  • 子の看護休暇の拡大(学級閉鎖や入学式・卒園式も対象に)

3. 障害者雇用促進法の改正

障害者雇用の除外率が一律10ポイント引き下げられます。これにより、多くの企業で障害者雇用数の増加が必要となる可能性があります。

4. 次世代育成支援対策推進法の改正

従業員100人超の企業は、育児休業取得に関する状況把握と数値目標設定が義務化されます。

5. 雇用保険法の改正

  • 自己都合退職者の給付制限期間が2カ月から1カ月に短縮
  • 就業手当の廃止および就業促進定着手当の給付上限引き下げ

6. 子ども・子育て支援法の改正

  • 妊婦支援給付(10万円相当)の創設
  • 育児時短就業給付の創設

7. 労働安全衛生規則の改正

危険箇所での退避や保護具使用義務の対象が拡大されます。

8. 中小企業経営強化税制の延長

適用期限が2027年3月31日まで2年間延長されます。

9. 中小企業投資促進税制の延長

適用期限の延長が予定されています。

10. 柔軟な働き方を実現するための措置の義務化

2025年10月1日から、3歳以上小学校就学前の子を養育する労働者に対して、テレワークや短時間勤務制度などの選択肢から2つ以上の制度を設置する必要があります。

まとめ

2025年の法改正は、高齢者雇用、育児・介護支援、障害者雇用、働き方の柔軟化など多岐にわたります。これらの改正に対応するため、就業規則の見直し、新たな制度の導入、雇用計画の再検討などが必要となるでしょう。

新しい年を迎え、新しい第一歩を踏み出すためにも、改正にも目配り気配りを。弊所でもお手伝いいたします。

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2024-12-25 | 顧問弁護士