研修のご報告と、相続登記の義務化について

弁護士の末広です。

11月21日、静岡県女性管理職の会様のモーニングカフェにお邪魔させて頂き、相続の研修をさせて頂きました。
今回は、被相続人の立場での相続、相続人の立場での相続という2側面から、主に遺言と相続放棄の話をさせて頂きました。
Zoom開催だったため、ご参加者の皆様は、各々ご自宅など、ご都合の良い場所からご参加いただきました。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

ところで、2024年施行予定の相続登記の義務化についてご存じでしょうか。
相続登記がされないままで放置されていることによる所有者不明土地の問題解消に向け、本年3月、改正法が成立しました。
この改正により、2024年を目途に、不動産を取得した相続人には、その取得を知った日から3年以内に相続登記の申請することが義務付けられることになります。また、この登記申請を正当な理由がなく怠った場合について、10万円以下の過料(※1)の罰則規定が設けられることとなりました。

今回の研修に際しても、複数の方より、古い登記の相続手続きが済んでおらず、相続人の調査に手こずっている、という感想を頂きました。
相続登記をしないままにしておくと、さらなる相続が重なって、相続人の人数もどんどんと増えていきます。相続人が50人以上になってしまった、というケースも実際に見たことがあります。
相続手続きをするに当たっては、関連する戸籍や住民票を全て収集の上、相続人全員に連絡を取る必要があります。時間が経て経っただけ、莫大な時間、労力、費用が掛かることとなるわけです。そうなれば、子孫のために残したはずの遺産が、負の遺産にもなりかねません。

来たる法改正に備えて、相続登記をしないままになっている不動産がないか、みなさんも是非確認してみてください。

過料:行政上の秩序維持を目的とした金銭的な制裁。刑事罰でないので、過料を科されても前科にはならない。